千葉県公安委員会 第44170075号

離婚を考えた時に必要な事

夫の元カノがSNS攻撃

夫の元カノがSNS攻撃「おばさん、見捨てられちゃうわよ」、衝動で離婚した40歳女性の後悔

人は何がきっかけで「離婚」という決断をするのだろうか。一気に離婚しか見えなくなる人も、熟慮のあげく離婚を決める人もいるだろうが、離婚後の今はどう思っているのだろう。そして、離婚決断にあたって、何か後悔していることはあるだろうか。

離婚後の経済設計を考えていなかった

「子どもがふたりいての離婚だったので、もっと経済的なことを考えればよかった。それだけは後悔しています」

ヒロコさん(38歳)は、4年前の離婚をそう振り返る。結婚したのは29歳のとき。当時、4歳と2歳の子がいた。
彼女自身は時短で仕事をしていたが、4歳年上の夫は何一つ家事をしようとしなかった。

「子どもと遊ぼうとはするんですが、自分の思い通りにならないと子どもを怒鳴るんです。夫のほうがずっと幼稚だった。
あげく浮気をしていることがわかって、どうせワンオペでやってきたんだから離婚したほうがむしろ楽になる、こんな男がお父さんでいることのほうが嫌だわとさっさと別れました。

もちろん養育費だけはきちんと払ってもらうつもりでしたが、離婚後、夫の会社が倒産してしまって、養育費も滞りがちです。
そこまで考えていなかったことを後悔していますね」

離婚にあたっては、夫に離婚する意志がなかったため、「どうしても離婚したいというなら慰謝料をよこせ」「浮気していたあんたが払うべき。相手の女に慰謝料を請求する」と揉めたが、結局、ヒロコさんが「これ以上、夫には関わりたくない」という理由で、養育費のみを口頭で決めて離婚届を提出した。子どもの親権はヒロコさんにある。

「養育費に関しては、夫の両親にも文書を送って、いざとなったら両親に請求することも決めたんです。でも実際に滞ったら、両親は逃げまくっている。2年前には夫の父親が倒れたので、請求もしづらくなりました」

生活が苦しいので、ヒロコさんは子どもたちとともに実家に引っ越した。
現在は、毎日出社し、残業もこなしてなんとか食べていかれる程度の生活だ。

「うちも70歳を越えた父がアルバイトをしているだけで、年金も少ないので私も生活費を補助しています。家賃を出さずに済むのと子どもたちの面倒を母が見てくれるのはありがたいけど、通勤時間が増えた分は体にこたえる。

下の子がもう少し大きくなったら、やはり会社の近くに住んだほうがいいかもしれないと考えています。
それまでに少しでも貯金をすること、副業を含めて収入を増やすことが目標です」

結婚生活を続けても、離婚して実家に戻っても、それぞれいい面もあれば悪い面もある。今は子どものことが最優先なので、3人で暮らすより実家のほうがマシだというだけと彼女はため息をつく。

一時の怒りで離婚したけれど

夫が元カノと会っていたことがわかり、「怒髪天を衝く」という感じで離婚してしまったものの、今となっては後悔しているというのはアリサさん(40歳)。

「元カノからの嫌がらせが続いたんですよ。『彼は結婚したことを後悔しているみたい』『あなたには女としての魅力がないって言ってたわよ』なんていうことを、SNSのメッセージで毎日のように送ってくるんですから。夫に言ったら『刺激しないで放っておけばいい』って。

そもそも自分が浮気したから、こんなことになっているのに私を傷つける者を諫めてもくれない。夫は浮気なんかしていない、会って話しただけだというけど、元カノは『彼、私と体の相性がいいって言うの』など言いたい放題。『オバサン、ダンナに見捨てられちゃうわよ』とまで言われました」

夫は3歳年下で、元カノはその夫よりさらに5歳年下。アリサさんからみれば8歳も年下の女にバカにされたことで、どうしても我慢ができず、当時5歳のひとり息子を連れて家を出たのが4年前だった。

「共働きをしていて本当によかった。うちの職場には託児所があるのもラッキーでした。それでも息子が寂しがっているのがつらくてたまりませんでしたね。ときどき夫に会わせるんですが、そのときの息子が本当にうれしそうで」

息子の小学校の入学式や行事に、夫は欠かさず参加している。その後は3人で食事をするのが習慣になった。

「最近、息子が野球を始めたんですよ。夫は元高校球児だから、息子の野球にも興味津々で。週末は夫と息子がべったりの生活になりました。離婚しなければ、こういう家庭生活が続いていたんだなと思うと、ちょっと複雑ですね」

夫にはどうやら恋人もいるような気配だ。短慮のあまり失ったものが大きすぎるかもしれないとアリサさんは考え始めている。

「ただ、私がやり直したいと思っても、夫はそう思っていないかもしれない。再婚してからでは遅いから、やり直そうと言ったほうがいいかも。そう思いつつ、あの人ともう一度、夫婦としてやっていけるのかと考えると、それも自信がない。私だけがあたふたしているような気がします」

どうしたらいいのか、自分がどうしたいのか。もう少し考えてみたいと彼女は言った。

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