千葉県公安委員会 第44170075号

探偵社ブログ

恋人と初詣に行ったら

50代、妻子持ち。不倫相手と手つなぎ「初詣」デートではしゃぐ僕の前に現れた“まさか”の人物

不倫であれ、恋をしていれば一緒に初詣に行きたくなることもある。ところが初詣は言い訳がきかない。
たとえばホテルのラウンジでお茶を飲んでいるところを誰かに見られても「仕事関係」「旧友にばったり会った」と言い逃れもできるが、初詣はそうはいかない。

 

恋人と初詣に行ったら

「子どもたちも大きくなって、元日であってもそれぞれ予定が入っている。
夫婦で初詣に行こうかとも思ったんですが、うちは僕の老母と同居で、ふたりで出かけるわけにはいかないんです」

マサオさん(52歳)はそう言った。結婚して22年、長男は大学3年、長女は大学1年。
もう親と一緒に行動する年齢でもない。そしてマサオさんには、付き合って3年になる女性がいる。

「彼女、昨年離婚したんですよ。
僕のことが直接的な原因ではないと言うんですが、間接的には原因がある。
もともと夫婦仲がよくないところに僕との関係が始まって、彼女は思いきって離婚したのだから」

 

同世代の相手であるアキナさんにはすでに就職した娘がいる。
娘とは一緒に住んでいるが、娘は正月、海外旅行に出かけると聞いていた。

そこで今年の元日は、アキナと一緒に初詣に行こうかという話になったんです。
今まで一度も一緒に行ったことがないし、彼女がひとりきりで正月を迎えるのも初めてだと聞いたから。
寂しいでしょう、ひとりきりのお正月なんて。

彼女は『ふだんのんびりできないから、ひとりで羽を伸ばすわ』と言っていたけど、初詣に誘ったら目を輝かせていました

だがテレビ中継が入るような大きな神社に行くわけにはいかない。
考えた末、アキナさんの自宅近くの小さな神社にした。

「近所の人は日付が変わるころ、みんな行っちゃうのよ。昼間ならほとんど誰もいないわよ」

アキナさんがそう言うので、じゃあ、散歩に行くと言って家を出よう、2、3時間帰らなくてもどうってことはないだろうと彼は考えた。

「昼頃かな、妻に『ちょっと散歩に行ってくる』と言ったら、『早く帰ってよね』と。
母は介護が必要な状況ではないんですが、妻は母とふたりきりになるのをあまり好んでいないので」

せめて正月くらいは、母親の相手をしたらどうなのと言われたばかりだったそうだ。
それでもなんとか家を出たマサヨオさん、すぐにアキナさんに連絡した。

 

古い神社でばったり会ったのは……

「アキナの自宅の最寄り駅で電話をして待ちあわせようと思ったんですが、駅まで行ったらなんだか気が変わってね。
まずはアキナに会いたいと。だから自宅へ行って、さっそく愛し合って……。

3年たってもお互いを求める気持ちが強いんですよ(笑)。その後、アキナが作ってくれた料理をつまんでから、ふたりで出かけたんです」

町の奥まったところにある古い神社は、確かに人出が少なかった。
それでも正月の雰囲気はある。ふたりはお参りしてからおみくじを引いたり、小さな茶屋でぜんざいを食べたりして「なぜかけっこうはしゃいで」いたという。

「そこにいる間、何度かふっと視線を感じたんですよ。
でもそちらを見ても誰もいない。そろそろ帰ろうかと立ち上がると、彼女が手をつないできた。照れくさいけど僕も握り返して」

ふたりでゆっくり歩き出すと、目の前に現れたのは娘だった。

「娘が僕の顔を見るなり、『あら、こんにちは。お久しぶりです』って。思わず、何言ってんだと言ってしまった。

娘はアキナに向かって『娘です。父がお世話になっているようで』と言うと、じゃあねと行ってしまった。
娘も男連れだったんですよ、あとから考えれば。でも僕は娘に見られたことで動揺して……」

アキナさんが「大丈夫?帰ったら?」と言ったが、そうなると意地になるのが男の常。
いや、いいんだとアキナさんの自宅に行き、ずるずると夜まで居続けた。

「ああいうときは帰りづらいですね。妻にバレているのではないかと内心、ビビっているんですが、それをアキナには知られたくない。だから身動きがとれなくなるんです」

結局、追い出されるようにアキナさんの家を出た。
重い足をひきずって自宅に戻ると、娘はまだ帰っていなかった。

「遅かったわねと妻には怒られましたが、ちょっとパチンコ屋に寄っちゃってと苦し紛れの言い訳をして。
娘はどうしたと言うと、『女友だちの家に泊まるみたい』と。これはこれで心配になりましたね。

一緒にいた男がどういう感じだったのかまったく覚えていなかった。自分のことで精一杯だったんでしょうね。
父親として非常にまずいと焦りました」

2日の昼頃帰ってきた娘に、こっそりと「男と一緒だったんだろう」と言うと、『お互いさまじゃないの?』と言われて二の句が継げなかったという。

「娘も19歳ですから、もう親がとやかく言う年齢ではないけど。
娘が僕をまったく責めようとしないのもなんだか気持ちが悪いんですよ。娘の男もワケありなのかもしれない。
今、どういう対応をしたらいいのかわからなくて困っているところです」

娘を責めればバラされるかもしれない。
だが娘がどんな男性と付き合っているのかは知りたい。彼の葛藤と動揺は今も続いている。

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